建設予定の図面

注文住宅でマイホームを実現するときに、何よりも重要なのはどの事業者に施工してもらうかにあります。

工務店や大工などの個人事業主は、従来から持ち家の建築では依頼されることが多くありました。しかし、最近の建築技術の発展や、ZEH住宅に代表される環境を意識した居住性能を持つ注文住宅を施工するのであれば、技術力でもマンパワーでも優位性を持つハウスメーカーを選択する方が増加しているのではないでしょうか。テレビCMやインターネット広告などに盛んに出稿・宣伝しているメーカーの中には全国的に知名度の高いメーカーもありますが、一方で県単位で事業展開している中小メーカーも存在しています。そのためどこに依頼をすれば良いのか見当をつけることも難しいのが現実です。そこでハウスメーカーを選択するときのポイントや注意点を検討してみましょう。

ハウスメーカーを選ぶときのポイントは、大別すると、住宅性能・原材料・デザイン性に集約することができます。まず住宅は数十年以上の長期間にわたり生活の本拠を司るものである以上、家族の安全性を確保できることは必須のファクターです。地震大国である宿命から免れることはできませんので、耐震性には注意を向けたいものです。また最近の気候変動による夏場や冬場の過酷な気象条件を前提にすると断熱性能なども注意点の一つと言えます。耐震性や断熱性能というものは目に見えて違いを理解できるわけではありませんので、どうしても住宅設備や収納などに予算を振り向けたくなります。しかしいつ地震や災害が襲ってくるかは予想のつくものではありません。住宅性能を大きく左右する要因としては、家の構造も重要です。木造住宅の多い日本では、従来からの軸受け工法が一般的ですが、ハウスメーカーによってはツーバイフォー工法や軽量鉄骨・RC構造などを得意分野にしていることもあります。

ところで昨今問題視されていることは、住宅そのものの安全性です。シックハウス症候群や各種のアレルギー症状に住宅建材の影響も指摘されています。家族の健康を守ることを想定すると、自然素材を使っているかどうかもハウスメーカーを選ぶときのポイントです。無垢材や珪藻土など人体に優しい素材は健康上のリスク軽減に寄与するはずです。

また、ハウスメーカーを選ぶときには、やはりデザイン性にもこだわりたいところでしょう。メーカーのデザインの傾向が、自分の好みや理想とマッチングしていれば、ハウスメーカー選びもしやすくなります。特に外観は完成後、変更は難しいので慎重に検討してください。